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―シルバー・バーチの教えを簡潔に１００にまとめて―
1. 蒔かれた種は刈り取られなければなりません
地上世界で何をやっても、その結果から免れると考えてはなりません。私たちも神の法則を曲げることはできないのです。蒔かれた種は刈り取られなければなりません。利己主義の種を蒔けば、その結果を刈り取るのは蒔いた人です。高慢、嫉妬、妬み、貪欲、悪意、不信、懐疑など、これらのどれもが、実を結ぶ時には、戦争を起こし、困窮を生み出し、不和となるのです。(「霊訓原文」38)
2. 様々な困苦は霊性を高めていくための道程です
明るさと暗さ、光と影はすべて、一である全体の反映であるにすぎません。影がなければ光はありませんし、光がなければ影もありません。人生での様々な困苦は、霊性を高めていくための道程です。困苦、障害、不利益などは、すべて霊的成長のための試練なのです。これらをすべて克服できた時、霊性は強まり、浄化され、深みを増し、より大きく成長を遂げていくことになります。(「霊訓原文」48)
3. あなた方の力で乗り越えられない困難はありません
あなた方は霊性を磨き上げるためにこの地上に生まれました。霊性を向上させていくために、あなたが方はいろいろな困難にぶつかっていきます。しかし、この世のどんなに困難なことでも、あなた方の力で乗り越えられない困難はありません。この世の困難はすべて物的なものであり、あなた方は神の分身だからです。(「霊訓原文」32)
4. あなた方は死んでも火葬されても生きていきます
あなた方は死んでも生きています。火葬されても生きていきます。あなた方は霊だからです。この地上世界でも、霊界においても、あなた方の不滅の霊を破壊することは出来ません。それは、あなた方がこの世に生まれたときに授けられた生命の賜物なのです。(「霊訓原文」101)
別のところでは、「人間は死ぬことができません」などとも述べられているが（「霊訓原文」129）、この重大ないのち真実は、ここではつぎのように続けられている。
あなた方は霊だから生きています。霊だから、墓に埋められても死にません。霊だからこそ、いつまでも永遠に生き続けていくのです。誰かに教えられても教えられなくても、それは関係ありません。永遠の生命は、あなた方が生まれながらにして持っている権利であり、受け継いできた財産の一部です。
5. 恐怖は魂を閉じ込めてしまう牢獄を作ります
恐怖は魂を閉じ込めてしまう牢獄を作ります。恐怖の波動で乱されることなく、それを乗り越えていかねばなりません。誰にもやり遂げる力はあるのです。(「霊訓原文」29)
このことばは、さらにこう続く。
人にはどのような環境をも乗り越えていける力が与えられています。そのことを知り、完全な信仰と自信と信頼をもって、「私には神性が宿っており、どのような状況も私を揺るがすことはできない。私の魂にはあらゆる困難に打つ勝つ無限の力があるのだ」と自分自身に言ってください。
6. あなた方は肉体を通して自己を表現している霊です
あなた方が生命の現われと思っているものの背後には、不滅の霊的存在が控えており、あなた方地上世界の子たちは、肉体を持った人間であると同時に、肉体を通して自己を表現している霊であることも学んでいかなければなりません。(「霊訓原文」5)
そして、実は、霊が主で肉体が従であることを学ぶのも大切である。私たちは、霊を伴った肉体なのではなくて、肉体を伴った霊であることが、霊訓原文のなかでも何度も繰り返されている。
7. あなた方には等しく完璧な公正が与えられています
何事も目の前の結果だけで判断してはなりません。あなた方は物質の目でしかものを見ていないのです。あなた方がもし、霊の目でものを見ることができるなら、神の子であるあなた方一人ひとりには等しく、完璧な公正が与えられていることに気がつくはずです。(「霊訓原文」11)
「なぜ自分だけがこんなめに遭うのか」とか、「世間はなぜこんなに不公平なのか」とか、私たちはつい自分の不運を嘆いたり、不公平に怒りを覚えたりもする。それを神に訴えて救いを求めても、応えてもらえなければもう絶望しかない。物質の目では、真実を見ることは出来ないのである。シルバーバーチは、こう続ける。
私はあなた方の祈りや、時には他の人びとの祈りにも耳を傾けることがありますが、もし神がそれらのすべてをそのまま聞き届けられたら、その結果はむしろあなた方にとっては、喜ばしいものにはならないと思うことがあります。
8. なぜ人々は無知のままでいたがるのでしょうか
光が与えられるのに、なぜ人びとは闇を求めようとするのでしょうか。知識を得ることができるのに、なぜ無知のままでいたがるのでしょうか。(「霊訓原文」8)
死はないのに、死ぬことを恐れて自らを閉じ込めてしまう。真実を知りさえすれば恐怖の闇から抜け出せるのに、自分で自分に足枷をはめてしまってそれを外そうともしない。「その人たちは、あまりにも長い間鎖につながれてきたために、その鎖を外すことさえ不安になってしまっているのです。かごの中で長い間飼われてきた小鳥が、急にかごから放たれても、飛べるかどうか不安を覚えるのと同じです」とシルバー･バーチは言う。
9. あなた方は人であると同時に神なのです
物質世界に生きるあなた方が、自分たちは人であると同時に神であることを知れば、人生はどんなにか楽になることでしょう。悩みなどはなくなり困難もすべて取り除かれてしまいます。(「霊訓原文」31)
私たちは霊を伴った肉体ではなく、肉体をまとった霊である。人間として生きているが、その本性は神である。何ものにも打ち克てる神の力を内包している。しかし私たちは、自分が持つ神の力を信じようとはせず、いたずらに苦悩の海に漂流する。シルバー・バーチはそれを嘆いてこう教えようとする。「あなた方が考えている人間とは物質世界の人間だけです。しかし人間には神性があり、それは神のものなのです。」
10. 苦しみや悲しみなしには価値あるものは手に入りません
真に価値のあるものは、苦しみや悲しみを味わうことなしには手に入れることができないのです。その教訓を、この地上世界なりの方法で学んでいかねばなりません。(「霊訓原文」3)
人生には苦しみや悲しみや悩みは尽きることがない。できればそういう辛い感情とは無縁でありたいと思う。しかし、シルバー・バーチは、「地上の人類はまだ痛みと苦しみ、困難と苦難の意義を理解しておりません。が、そうしたものすべてが霊的進化の道程で大切な役割を果たしているのです」と教えている。
11. すべてが順調に進んでいる時には霊性の向上はありません
あなた方は困難な問題を自分で解決していくことによって、霊的に進歩していきます。霊性が向上するのはあなたが困難に直面している時で、すべてが順調に進んでいる時には、霊性の向上はありません。(「霊訓原文」37)
霊界では、だからこそ、この地上で苦しんでいる人を眺めていても、助けようとはしないことがある。神に祈っても、その祈りは叶えられないことがある。私たちの問題は私たち自身が解決しなければならないからである。
シルバー・バーチは言う。「あなた方にどうすればよいかと指図することは、あなた方の自由意志に干渉することになります。私が、もし、霊媒に対して、するべきこと、してはならないことを教えたら、霊媒の自由意志は損なわれます。霊的な成長も望めなくなってしまうのです」。
12. 流血によって紛争が解決された例はありません
地上の世界では、人びとは紛争は流血によって解決されると考えています。しかし、いまだかつて、流血によって紛争が解決された例はありません。(「霊訓原文」7)
シルバー・バーチは続けて「人々はなぜ神から授けられた理性を働かそうとしないのでしょうか。なぜ人々は、できるだけ多くの人を殺すことが唯一の解決手段と考え、最大の殺人者が勝利者であると考えるのでしょうか」と嘆く。そして、「流血はまったく無用で、それでは道は開けないのです」と断じている。
13. 神が戦争を起こさせているのではありません
この地上には、戦争、苦しみ、病気、憎しみなど、いろいろな出来事が起こるが、「これらはすべて人類の進歩と発展には必要なもので、神の計画の一部になっているのでしょうか」と訊かれて、シルバー・バーチは答えた。
いいえ、違います。神が戦争を起こさせているのではありません。病気も神が与えているものではありません。これらはすべて、人間が神の子として授けられている自由意志を誤用して、みずから引き起こしているものです。(「霊訓原文」13)
人間には学ぶべきことがいろいろとあるが、それらは、お互いに苦しめあったりひどく傷つけあったりしなくても学べるものであるという。「人間が勝手に犯している過ちを神の行為と取り違えてはいけません」とシルバー・バーチは戒めている。
14. 神とは宇宙の自然法則のことです
神とは宇宙の自然法則のことです。神とは、物質世界であれ霊的世界であれ、そこに存在するすべてのいのちを支えている創造力です。神とは完全な愛であり完全な叡智です。 (「霊訓原文」52)
これは、「神とはなんですか、愛のことでしょうか」という質問に対するシルバー・バーチの答えである。この「神とは宇宙の自然法則」というのは、折に触れて何度も繰り返されていることばである。
ここでは、さらに、「神はすべてのいのちを満たしています。神はすべてのものに内在しています。神はすべての法則の内にあります」と続けた後で、取るに足らないしもべには、神の無限の偉大さを伝えることはできない、とも付け加えた。
15. あなた方は自身の内部に莫大な富をもっています
あなた方は自身の内部に莫大な富をもっています。神の子だからです。この地上の世界には、その富に比べられるほど大きな富や財産は一つもありません。(「霊訓原文」25)
物質世界の金銭欲に眼が曇らされると本当の豊かさとは何かがわからなくなってくる。財産を増やし金銭を増やすことに汲々として、それで心が満ち足りて平安であることがあるであろうか。
私たちが自身の内部に莫大な富をもっているというのは、おそらく少しの誇張でもないであろう。「この富をどうぞ見つけてください。あなた方の中で泥に埋もれてしまっている魂の宝石を自分で掘り出していってくれることを霊界の私たちは切に願っているのです」とシルバー・バーチは心を込めて訴える。
16. この人生がすべてなのではありません
霊界では、天の法則に反することでさえなければ、地上のどのような障害も取り除くことができるという。シルバー・バーチも、私たちがこの地上で耐え難いような重荷を背負っている時には、その重荷を取り除いてあげたいと思うこともあるらしい。しかし、それでも、そうしないのには理由がある。シルバー・バーチは言う。
大切なことは、あなた方がその重荷の意味を学び、自分で十字架を背負っていくことなのです。この人生がすべてなのではありません。永遠の尺度でものごとを判断してください。(「霊訓原文」30)
17. 知識があれば恐怖を寄せつけません
完全な愛は恐怖を追い散らします。また、知識があれば恐怖を寄せつけません。恐怖は無知から生じるものだからです。愛があり信頼があり知識があるところには、恐怖は入り込むことができないのです。(「霊訓原文」28)
悲しみについても同じであろう。人の死についての悲しみも、いのちの真理を知らないことからくる。真理を知らないから、挫折に悩み、自分の死をも恐れる。人間は一人残らず神聖な霊的存在であることに気がつくこともない。シルバー・バーチは続けて言う。
「進化した魂の持ち主ならば、自分の人生で克服できないような出来事は決して起こらないことをよく知っています。だから、どんな場合にも恐れを抱くことはありません。その人には神が宿っているからです」。
18. 霊界の愛する人たちはあなた方を見失うことはありません
あなた方と愛しあっている霊界の人たちは、あなた方を決して見失うことはありません。彼らは、自分たちの愛が及ぶ範囲内にとどまって、それより遠いところへ行ってしまうことはないのです。(「霊訓原文」146)
これは実に心強いシルバー・バーチの証言である。「時には、彼らは他の誰よりもあなた方に近くいます。また時には、彼らはあなた方に働きかけようとします。あなた方から離れてしまうことはありません」ということばもある。
しかし、愛する人たちが霊界で生き続けているのに、そのことを理解せず、悲嘆にくれてばかりいると、それが障害になって霊界の彼らも私たちには近づきにくくなる。シルバー・バーチはこうも言った。「あなた方が悲しがったり涙を流したりして、霊界の愛する人たちを遠くへ押し流してしまうこともあるのです」。
19. 様々な出来事はあなた方の進歩のために必要な出来事です
あなた方が経験する様々な出来事は、一つ一つがすべて、あなた方の進歩のために必要な出来事です。(「霊訓原文」50)
物質で曇っている眼では、それは見えない。しかし、いつの日か、私たちが霊界へ行って初めて、どの経験も魂の進歩のための教訓でないものはなく、内在の可能性をよりよく理解させてくれるために必要であったことがわかるであろうという。
シルバー・バーチは、また、何の試練や障害もなく、痛みや苦しみもないのであれば、「それでは進歩はないでしょう。克服することは何もありません。ただ朽ちていくだけです」とも述べている。
20. あなた方は神であることを忘れないでください
あなた方の魂が幸せであればあるほど、それだけ神に近づいていることになります。あなた方は神であることを忘れないでください。この地上であなた方を傷つけることが出来るものは何もないのです。 (「霊訓原文」154)
シルバー・バーチは、この真理を繰り返し、私たちに教えようとしてきた。しかし、もし私たちが物質的なことで心を悩ましているのであれば、この教えを学ぶことは出来ないであろうという。
「神はあなた方のなかに在るのです。その神の力をよく理解すれば、あなた方は一切の悪を退け、あらゆる病を克服し、すべての障碍を乗り越えていくことが出来ます。それなのに、その力を使っている人は、ほとんどいません」
とシルバー・バーチの言葉は続く。
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